Integrating Japanese Eastern medicine with Western medicine.

肩こりは、現代社会のストレスや姿勢の悪さなどさまざまな要因によって引き起こされる症状です。しかし、ある患者さんのケースでは、肩こりの原因が身体だけでなく心の状態にも関連していることが明らかになりました。

患者さんの状況

診察に訪れた患者さんは8年間ひどい肩こりに悩まされており、マッサージや湿布などを試しても改善されずに苦しんでいました。そこで患者さんの脈診したところ、肺に異常があることがわかりました。

患者さんにお話を聞くと、8年前におじい様を亡くしたことでGrief (悲しみ)を強く抱いたため、肺が締め付けられ呼吸を肩でするようになりました。肩で浅い息をすることにより、肩周りの筋肉が緊張し、肩こりの原因となっていることがわかりました。東洋医学では、Grief(悲しみ)は肺に悪い影響を及ぼすとされており、肩こりの他にもぜんそくや便秘を引き起こす原因にもなるとされています。心身一如の観点から、今回の患者さんの肩こりの治療には単に症状を取り除くだけでなく、心のケアも必要であると感じました。

治療

肩こりを和らげるため、鍼治療を活用し肩周りの筋肉を和らげ、緊張をなくすポイントに針をいくつか打つだけでなく、肺の機能を高める治療も行いました。

今回の患者さんのケースは、肩こりが身体や日常の動作だけでなく、心の状態にも影響されることを表しています。肩こりを治療する際には、症状や身体だけでなくその背後にある患者様の心の状態も見逃さずに対処することでより患者さんの健康に効果があることがわかりました。

森野カナコ先生

NYS認定の鍼灸師であり、NCCAOM国家委員会認定の鍼灸師および薬草医です。 パシフィック健康科学大学で鍼灸と中国医学の博士号を取得しており、全ての病気は内部の不調和から生じると提唱し、 症状ではなく病気の原因に焦点を当てた治療を行っております。無薬業者全米協会認定のヘルスコーチや霊気マスターの一面もあり、食事、ハーブ、漢方薬に対しての知識も深い。

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