
デスクワークをしている方の多くが、頭痛を経験します。目の疲れ、ストレス、姿勢の悪さ、自律神経の乱れなどが原因となることが多いですが、多くの場合、我慢して仕事を続けてしまいます。しかし、これらの要因の多くは理学療法(フィジカルセラピー)でアプローチすることが可能です。
このブログでは、実際の臨床ケースをもとに、なぜ Functional Manual Therapy(FMT) がデスクワークによる頭痛に有効なのかを解説します。
頭部・頸部に対する Functional Manual Therapy(FMT)
Functional Manual Therapy(FMT)は、単なる徒手療法ではありません。徒手療法に自発的な運動を組み合わせることで、脳や神経系に働きかけ、より持続的な治療効果を目指すアプローチです。
例えば、首の屈曲のアプローチに対して、目線を下に向ける動きを組み合わせる、顎関節(TMJ)周囲の筋肉を緩めながら、ゆっくりとした開口動作を行う、といったように、動きを伴った治療を行います。
このように、動作を取り入れながら行うことで、治療効果が日常動作へとつながりやすくなります。
FMTは、受け身の施術ではなく、徒手療法と能動的な運動(PNFなど)を組み合わせることで、脳と神経系を積極的に関与させ、治療効果の定着を図ります。
このように、徒手療法の中に能動的な動きを取り入れることで、神経系の関与が高まり、日常生活へのでも治療効果を感じることができます。
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デスクワークによる頭痛に対する徒手療法
1. 脳脊髄液(CSF)
脳脊髄液(CSF)は、脳や脊髄を保護し、栄養を供給する重要な役割を担っています。頭蓋骨は一つの骨のように見えますが、実際には22個の骨から構成され、それぞれが縫合(suture)でつながっています。
頭部への徒手療法は、縫合部を物理的に動かすことを目的とするものではなく、周囲組織への感覚入力を与えることを目的としています。この刺激がCSFの循環を整えるサポートになります。
また、脳神経は頭蓋骨の隙間を通って走行しているため、これらの部位に対する適切な感覚入力が、神経機能の向上につながることもあります。


2. 顔面・頭部の筋緊張
顔や頭部の筋緊張も、頭痛の症状に影響を与えることがあります。
頭皮や顔面には、筋肉の間や内部を走行する浅層の神経が多く存在します。
これらの筋肉が過剰に緊張すると、周囲の神経にストレスがかかり、頭痛として感じられることがあります。
頭部や顔面への徒手療法によって筋緊張を和らげることで、頭痛の軽減が期待できます。
3. 横隔膜呼吸と自律神経
徒手療法により肋骨の動きをサポートし、横隔膜呼吸も促します。これも、頭痛改善に役立つことがあります。
頭痛は、ストレスが強く、交感神経が優位な状態で生じることが多いです。
横隔膜呼吸の運動は、副交感神経の働きを高め、自律神経のバランスを整えます。
その結果、頭痛の軽減や全身のリラックスにつながることがあります。

ケースレポート:デスクワークによる頭痛
患者プロフィール:35歳 女性、定期的な運動習慣なし、デスクワーク1日約8〜10時間
主な症状(特に仕事量が多い時期)
- 忙しい日に出現する頭痛
- 目の疲れ
- 集中力の低下
- 首の痛み
- 座位姿勢の悪さの自覚
理学療法介入内容
治療は主に Functional Manual Therapy(FMT) を中心に行いました。
アプローチ部位
- 頭部(頭蓋)
- 頸椎(首)
- 肋骨および呼吸関連構造
- 姿勢調整
加えて、長期的な改善を目的として、デスクの調整や呼吸方法の指導も行いました。姿勢改善に対しては、セッション中に神経筋コントロールへのアプローチも取り入れています。
結果(2回のセッション後)
- 頭痛の頻度が減少
- 首の不快感が軽減
- デスクワーク中の集中力と楽さが向上
デスクワークによる頭痛は、姿勢、筋緊張、呼吸、自律神経など、さまざまな要因が関係しています。
これらはすべて、理学療法を通してアプローチすることが可能です。
もし、デスクワークに関連した頭痛や目の疲れ、首の痛みでお悩みでしたら、
FMTを用いた理学療法が一つの選択肢になるかもしれません。
治療にご興味のある方
頭痛やデスクワークによる不調に対する理学療法について、ご興味のある方はぜひ FuncPhysio までお気軽にお問い合わせください。