
最新のサプリメントや「スーパーフード」、複雑な栄養学の情報が溢れる現代。「結局、何を食べればいいの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
先月、米国保健福祉省(HHS)と農務省(USDA)から発表された「2025-2030年版 米国食事指針(Dietary Guidelines for Americans)」。そのメインのメッセージは、意外にもシンプルなものです。
“Back to Basics(基本に立ち返ること)”
私たちは”食べ物”を食べることの重要性を見失いがちです。最新の指針で推奨されている点、以前と異なる点をまとめました。

https://cdn.realfood.gov/DGA.pdf
1. なぜ今、「基本」が重要なのか?
最新の指針では、個別の栄養素(ビタミンやミネラルなど)に執着するのではなく、食事全体のパターン(Dietary Pattern)を整えることが重視されています。サプリメントはあくまで補助に過ぎません。筋肉や骨、そして炎症と戦う免疫システムの基礎は、日々口にする「ホールフード(未加工の食品)」から作られます。
2. 「Back to Basics」 6つの基本原則

バランスの良い体作りのために推奨される6つの点は以下の通りです。
- 自分に合った量をとる:年齢、性別、活動レベルに合わせて摂取量を調整しましょう。活動量が増えれば、より多くのカロリーと栄養が必要になります。
- タンパク質を毎食積極的に摂る:夕食だけでなく、朝・昼・晩と分けて良質なタンパク質(肉、魚、卵、豆類)を摂ることが、筋肉の合成と骨の健康には欠かせません。
- 乳製品を取り入れる:乳製品はタンパク質、良質な脂質、ビタミン、ミネラルの優れた供給源です。
- 野菜と果物を1日を通して摂る:色のある野菜や果物は、天然の抗炎症剤です。運動によって生じる酸化ストレスを取り除くための抗酸化物質を補給してくれます。
- 質の高い脂肪を選ぶ:高度に精製された油を避け、アボカド、ナッツ、種子、青魚(オメガ3脂肪酸が豊富)などの自然な食品から脂質を摂りましょう。
- 全粒穀物(Whole Grains)を選ぶ:白いパンや白米を、玄米、キヌア、全粒粉などに置き換えてみてください。これらは持久力と安定性を支える、持続的なエネルギー源となります。
3. 今回の重要なアップデート



- タンパク質推奨量の引き上げ: 今回の最も大きな変更点の一つは、タンパク質の目標量です。最新の指針では、体重1kgあたり1.2g〜1.6g(従来は最低0.8g/kg)が推奨されています。あらゆる年齢層において、筋肉量の維持や体の自然な修復機能をサポートするために、これまで以上にタンパク質が必要であることが認められました。
- 「超加工食品」への厳しい制限: 人工着色料や保存料を多く含む「超加工食品」を避けるよう、明確な警告が出されました。これらの食品は全身の炎症に繋がるとされています。可能な限り自然に近い状態の食品を選ぶことが最優先事項です。
- 栄養密度(Nutrient Density)の追求: 空のカロリー(添加糖や飽和脂肪)ではなく、カロリーに対してビタミンやミネラルが豊富に含まれる栄養密度の高い食品で皿を満たすことが推奨されています。
まとめ:まずは「土台」から
日々の活動量に関わらず、気をつけることは同じです。それは、質の高い加工されていない食品を、適切なバランスで摂ることです。
もちろん、常にガイドラインに従う必要はありません。たまにはピザやハンバーガーを楽しむ日があっても大丈夫です。大切なのはバランスです。このガイドラインは、私たちが日々の食事の中で食事を楽しみ、健康になるためのものです。無理をせず、食事を楽しみながら健康を目指しましょう。