Integrating Japanese Eastern medicine with Western medicine.

慢性的な痛みや不調を感じたとき、多くの人は筋肉の緊張、姿勢の悪さ、過去のケガ、関節の不具合などを原因として考えます。しかし、実はその不調の原因がもっと深い、内臓にあるかもしれません。

そこで、今回紹介するのが、内臓マニピュレーション(Visceral Manipulation)という治療法です。

内臓マニピュレーションとは、体内の臓器(内臓=viscera)の動きを整える手技療法です。臓器の動きが制限されたり、バランスが崩れたりすると、それに関係する筋肉や関節、筋膜にも影響を与えます。その結果、痛みや機能障害、動きの悪さを引き起こすことがあります。

今回は、どのように内臓マニピュレーションが筋骨格系の痛みに働くのか、説明していきます。

1. 体はつながっている:神経のつながりと反射反応

内臓は独立して動いているわけではありません。内臓と筋肉・靭帯・関節は「内臓-体性反射(viscerosomatic reflex)」という神経の経路でつながっています。つまり、ある臓器に問題があると、まったく関係なさそうな場所に痛みとして現れることがあります。

たとえば:

  • 胃の緊張や消化不良 → 背中の中央の痛み
  • 肝臓のうっ血 → 右肩の痛み

このような場合、症状が出ている場所だけでなく原因となっている臓器を治療することで、大きな改善が得られます。

2. 筋膜:体をつなぐ組織のネットワーク

すべての内臓は「筋膜」という結合組織に包まれています。
この筋膜は、筋肉や骨とも連動しており、炎症・手術・繰り返されるストレスなどで臓器が硬くなると、まわりの構造を引っ張ってしまいます。
これが姿勢の乱れや動きの悪さ、痛みの原因になるのです。

たとえば:

  • 肝臓が動きにくいと、横隔膜・肋骨・背骨を引っ張ってしまい、
    → それが首・肩・腰の痛みとして現れることがあります。

3. 横隔膜・呼吸・体幹の安定性

呼吸の要である「横隔膜」は、肝臓・胃・腸などの上に位置しています。
臓器の動きが悪いと、横隔膜の動きも制限されてしまい、体幹の安定性や動きの質に悪影響を与えます。

結果として:

  • 背骨をうまく支えられない
  • 呼吸が浅くなる
  • 背中や骨盤まわりの痛みが続く

臓器の動きを取り戻すことで、横隔膜の働きも良くなり、姿勢やパフォーマンスが向上します。

4. 血流・リンパの流れ・炎症の改善

内臓マニピュレーションには、臓器周辺の血流やリンパの流れを促進する効果もあります。
循環が良くなることで、炎症が減り、回復が早まり、組織の健康が保たれるため、痛みの軽減につながります。

実際にある内臓と筋骨格の関連例

  • 便秘・過敏性腸症候群(IBS) → 腰や仙骨の痛み
  • 肝臓の緊張 → 右肩・右肋骨の痛み
  • 子宮の動きの悪さ → 骨盤の痛み・股関節の不安定感
  • 胃の癒着 → 背中の中央・胸椎の不快感

筋肉や関節だけが痛みの原因とは限りません

痛みの「元」が、実は臓器にあることも少なくありません
内臓マニピュレーションは、体全体のつながりに着目し、根本原因の治療を目指すアプローチです。

今までの治療でなかなか痛みが改善されない方は、この治療法が効果的な可能性があります。治療に今日興味がある方は、ぜひご連絡ください。