Integrating Japanese Eastern medicine with Western medicine.

効率の良い身体の使い方

トップランナーでも走り方は人それぞれ

マラソン大会でプロのトップランナーを見ていても、全員が同じフォームで走っているわけではないことがわかると思います。

ストライド(歩幅)が大きい選手、ピッチ(歩数)が多い選手、姿勢や腕振りが特徴的な選手など、プロのランナーでも走り方にはそれぞれ個性があります。

効率的なランニングフォームというものは人それぞれ異なります。しかし、個性に合わせて、使える機能を最大限発揮するために、いくつかの注意点はあります。

大切なのは、自分の身体を効率よく使い、無駄なエネルギー消費を減らしながら走ることです。

今回は、パフォーマンス向上につながるランニングメカニクス(身体の動き)のポイントを3つ紹介します。

1. 脚を後ろへ押し出す

ふくらはぎだけに頼らない推進力を作る

走る時、多くの人は「地面を蹴る」という意識を持っています。

しかし、足首だけを使って地面を押そうとすると、ふくらはぎの筋肉に大きな負担がかかります。

長距離を走るとふくらはぎが張る、または途中でつってしまうことが多い人は、股関節の力を十分に使えていない可能性があります。

効率的なランニングでは、推進力は足首だけではなく、股関節周り、特にお尻の筋肉(臀筋)から生み出されます。

大きな力を発揮できるお尻の筋肉を使うことで、ふくらはぎへの負担を減らしながら、より効率よく前へ進むことができます。

ふくらはぎメインの押し出し

股関節での押し出し

改善方法:

  • 股関節前面の柔軟性を高める
    (腸腰筋ストレッチなど)
  • お尻の筋肉を強化する
    (ヒップブリッジ、スクワット、片脚エクササイズなど)

股関節ストレッチの例

お尻の筋トレの例

股関節をしっかり使えるようになることで、より力強く、疲れにくい走りにつながります。

2. スイング期で膝を前に運ぶ

「真下着地」を意識しすぎない

ランニングのアドバイスで、

「身体の真下に着地する」

とよく聞きます。これは効率よく走るためにとても重要なポイントです。身体の重心に近い位置で着地することで、着地時のブレーキのような力を減らし、前への推進力を効率よく使うことができます。

しかし、この意識が強くなりすぎると、”真下”への意識が強くなり、着地前に脚を身体の近くに引きつけすぎてしまい、膝を前へ振り出す動きが小さくなるランナーがいます。

効率的なランニングでは、足は身体の真下に着地することが大切ですが、その前に膝は自然に前へ振り出される必要があります。

つまり、

蹴り出し → 脚を前へ振り出す → 身体の真下に着地 → 次の一歩へ移行

というスムーズな流れが重要です。

また、速く走るためには接地時間を短くすることも大切です。

足が地面についている時間を短くし、着地したらすぐ次のスイング動作へ移ることで、より軽快で効率的な走りになります。

改善方法:

  • 腸腰筋や腹筋の活動を高める
  • 接地時間を短くする練習をする
    • 着地したらすぐに次の一歩へ移る意識を持つ

腸腰筋/腹筋エクササイズの例

大切なのは、足を前に出しすぎる「オーバーストライド」になることではありません。

膝を自然に前へ運びながら、身体の真下で効率よく着地することが理想的なランニングにつながります。

3. 上半身を使って走る

腕振りは肩だけではなく体幹から作る

腕振りはランニングではあまり重要ではないと思われることがあります。しかし、上半身の使い方は走りの効率に大きく関係しています。

よく見られるパターンとして、肩関節だけで腕を振り、体幹の回旋が少ない走り方があります。腕を肩だけで動かすと、身体全体の力を十分に使うことができません。

一方で、体幹の回旋を利用して腕を振ることで、お腹周り(身体の中心)から生まれる力を効率よく走りにつなげることができます。

ランニングは脚だけで行う動きではありません。下半身、体幹、上半身が連動することで、より少ない力で前へ進むことができます。

悪い例:肩のみのスイング

良い例:体幹回旋を含むスイング

改善方法:

  • プッシュアップで上半身の安定性を高める
  • サイドプランク+体幹回旋
  • 片手ローイングで体幹の回旋を意識する

体幹回旋エクササイズの例

スイング練習エクササイズの例

腕振りの目的は、体幹の力を推進力に移行させることです。身体全体を連動させることで、自然で効率的な腕振りを作ることができます。

まとめ

自分に合った効率的な走りを見つける

効率的なランニングフォームは人によって異なります。しかし、速いランナーは多くの場合、効率的に走れています。自分自身の身体を効率よく使える動きを作ることです。

今回紹介したポイント:

  • 股関節を使った推進力
  • スイング期での自然な脚の振り出し
  • 体幹を使った上半身との連動

これらを改善することで、より楽に、より効率よく走れる身体を作ることができます。

ランニングフォーム改善、怪我予防、パフォーマンス向上についてご相談がある方は、FuncPhysio Physical Therapyまでお気軽にお問い合わせください。